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年末を控え一段と動きが静まる外国為替市場、どちらに向かうか
米国経済が景気後退(リセッション)に突入して1年が経ち、世界経済が減速して数カ月が経過した。年末を控え、過去数カ月間に大きく揺れ動いた外国為替市場が、一段と静かになっている。
酔いがさめるような言葉や指標は、この経済情勢においては為替相場にほとんど影響していない。市場は即座に調整する用意ができており、材料はすべて織り込まれている。外国為替市場のトレーダーらは、最新の一連の金融緩和政策が、世界経済にどのように影響するかを待っている。
これまでは、材料が出るとユーロが0.10ドルも動く取引があったものだが、欧州諸国の4つの中央銀行が利下げした4日の取引では、ユーロの値動きは0.03ドル以内にとどまった。
「市場は悪材料に慣れてきた。もはや驚かなくなっている」とインベステック・アセット・マネジメントの通貨管理ヘッド、サノス・パパサバス氏は語った。
加えて、各通貨はそれぞれの適正水準に近づいている、と言う。たとえば、英ポンドは現在、2007年の高値2.1160ドルを大きく下回る1.4660ドル近辺で推移している。
「だから、1年前や2カ月前のような急激な値動きがみられなくなっているのだ」とパパサバス氏は指摘した。
年末の資金の動きも、大きく影響しているのかもしれない。ユーロは例年、感謝祭(11月の第4木曜)から年末にかけては上昇する。米国企業が翌年の持ち高をヘッジするためだ、とRBSグローバル・バンキング&マーケッツの外国為替戦略部長、ダスティン・リード氏は指摘した。年末の資金の動きも、大きく影響しているのかもしれない。ユーロは例年、感謝祭(11月の第4木曜)から年末にかけては上昇する。米国企業が翌年の持ち高をヘッジするためだ、とRBSグローバル・バンキング&マーケッツの外国為替戦略部長、ダスティン・リード氏は指摘した。しかし、市場の不安感と投資資金の回収が、資金をドルに戻す動きにつながっているので、今年はユーロの上げは限定的になりそうだ。両方が組み合わさり、ユーロをレンジ相場にとどめる要因にもなるだろう。
いまから2カ月後には、利下げやそのほかの景気刺激策が世界経済のてこ入れに成果を挙げなければ特に、大幅な値動きが再開するか、ユーロがふたたび大きく買われる可能性もある。
ただしいまのところ、材料にほとんど反応せず、狭い値幅のなかで持ち高をすぐに反転させるのが、相場の風潮になっている。
スウェーデン、英国、ユーロ圏と相次いで中央銀行が利下げを発表した4日の取引で、この風潮が実証された。スウェーデン中央銀行は過去最大の1.75%に踏み切り、大方の市場参加者を驚かせた。これを手掛かりとして欧州中央銀行(ECB)の利下げ期待が高まり、ユーロは下落した。ECBは0.75%の利下げを行い、この結果としてユーロは狭い値幅にとどまった。
「市場の中心的な見方が、極めて不安定になっている。これまでの不透明感と高い変動率に沿ったものだ」とパパサバス氏は語った。
2009年にかけて、一段とドル高を予想するアナリストが多い。
「これらの積極的な政策でも明るい兆しがみられなければ、市場心理がまたさらに落ち込む可能性がある」とパパサバス氏はみている。ユーロは1.1500ドルまで下がる可能性があり、英ポンドも1.3000ドルをつけるかもしれないと語った。
メリルリンチの最新相場見通しも、ユーロ安を予想するパパサバス氏と一致している。メリルリンチでは、ユーロが2009年3月には1.1500ドル、6月は1.1200ドルまで下がるとみている。また、英ポンドは3月に1.3900ドル、6月には1.3200ドルとなると予想している。ウェルズ・ファーゴの最新見通しでは、ユーロは3月に1.2000ドル、6月は1.2600ドルをつけるとみられている。
この筋書きにとっての最大のリスクは、米国の財政政策とバランスシートの拡大が、ドル相場の切り下げにつながる可能性だ。
米連邦準備制度理事会(FRB)がこのところ金融市場に巨額な流動性を供給したため、「ドルが世界の準備通貨でなくなると、外国為替相場は崩壊するだろうと思う」とバンク・オブ・アメリカの世界通貨戦略ヘッド、ロバート・シンチェ氏は語った。
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